自動販売機

築40年超と思われる、昔ながらの日本家屋が我が家の近所にある。

その日本家屋は2階建てで、現在の都内の平均的な建売住宅の2倍の敷地面積がありそうな、広々としてゆったりとした造りである。

ところが、日本家屋独特の優雅な雰囲気をぶち壊すかのように、最近、その日本家屋の玄関近くに自動販売機がどかーんと設置された。

今まで自動販売機など設置したことはなかったのに、家主はなぜ、築40年を過ぎて自動販売機を設置しようとしたのだろう。

コロナ禍で生活が苦しくなったので、それを補うために自動販売機を設置したのだろうか。

実は、この日本家屋の近くで比較的大きな公共施設が建築されている最中である。そのせいで、たくさんの工事関係者が付近をうろうろしているので、自動販売機を設置すれば儲かると家主は思ったのだろうか。

 

自動販売機を設置するにあたり考慮すべき点

売上げの季節変動

飲料の自動販売機を設置した場合であって、飲料の補充や空き缶の片づけなどをすべて業者にお任せした場合、儲けは飲料(商品)の売り上げのおよそ2割が相場だと聞く。

ひと月の売り上げが10万であれば、自動販売機を設置しただけで2万円が懐にはいってくるということだ。そう考えると、自動販売機の設置は小金を稼ぐには良いかもしれない。

ただ、飲料の補充や空き缶の片づけを自主管理するならば、儲けは売り上げの2割以上になることもあるらしい。

とはいえ、自動販売機は季節によって売上げが変動し、夏は売上げが多く、冬は売上げが少ないのが一般的ではある。

 

賃貸住宅と自動販売機

賃貸住宅を所有する大家が、自分が所有する賃貸住宅の前に自動販売機を設置して、自動販売機の管理を自分でしているのを目にしたこともある。

入居者が若い世代の人が多い場合、若い人は自動販売機をよく利用するから、売上げはそれなりに確保できる。

自動販売機を設置する場合、人通りの多い場所か、若い単身者が多く入居する賃貸住宅の近くがベストだろう。

 

自動販売機を設置するデメリット

自動販売機を設置するデメリットもある。

自動販売機を設置するデメリットとしては、まず第1に、自動販売機の周辺に空き缶を放置する人が多いと、空き缶がきちんと片付けられていなくて汚いと、近所からクレームが出る可能性があることだ。

そして、案外気が付かないのが、自動販売機から出る音の問題だ。

自動販売機で飲料が購入されたときに、飲料が自動販売機から転がって出てくるときに発生する音や、コイン投入口にお金をチャリチャリ投入する音がうるさいと近所からクレームが出る可能性がある。

特に夜中は、自動販売機で飲料を購入する際に発生する音が響きやすい。

実際に、自動販売機の音がうるさいと隣家から苦情を言われてご近所トラブルに発展した例を知っている。

自動販売機を設置すれば家主は儲かるけれども、近隣にとっては自動販売機の設置は音がうるさくなるだけだ。だから、ご近所が苦情を言いたくなる気持ちもわかる。

近所からクレームが出る可能性を考えると、やっぱり賃貸住宅には気軽に自動販売機を設置できないなと思う。

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