タワーマンション

父の知人に資産家のオジサンがいる。

そのオジサンは賃貸アパートをたくさん所有している。

最初は1件だった賃貸アパートを長い時間をかけて棟数を増やしていったそうだ。

父は生前、マンション購入に乗り気だったときもあった。でも、オジサンはよく父に「マンションは買っちゃいけないよ」と言っていた。

オジサン曰く、日本はいまだに土地本位制で、銀行は土地を担保にしてお金を貸すので、マンションは資産価値として銀行から評価されにくいとのこと。

結果、父はマンションを購入することはなかった。

オジサンのせいで我々は救われたのだ。

下手にマンションを買って資産価値が落ちたら悲劇だから。

我々もオジサンの教訓を胸に、マンションは購入しない方針を貫こう。

今日はその関係で、タワーマンションの話題だ。

 

いまさらながらタワーマンションは怖い

昨年の台風19号のとき、武蔵小杉のタワーマンションが浸水し停電したことが話題になった。

改めてタワーマンションというものを考えてみる。

 

単位面積当たりの下水の量

タワーマンションは、単位面積あたりに処理しなければならない下水の量が半端なく多い。

つまり、30階建てならば単純に計算して、単位面積当たり平屋建ての30倍の下水を処理する必要があるのだ。

そんなに大量の下水がタワーマンションから排出されていると思うと、ちょっと怖い。

タワマンは「大量の下水排出装置」ともいえる。

単なる高層ビルならば、お風呂がない分、排水処理機能はタワーマンションほど高くなくて済む。でも、居住用のタワーマンションは大量の下水を排水させなくてはならない。

 

単位面積あたりの電力消費量

タワーマンションは、単位面積あたりの電力消費量が半端なく多い。

よく考えると、タワーマンション全体が巨大な電力を消費する機械のようなものだ。

電力設備が止まれば、家庭内の電気系統だけでなく下水処理も止まる。そういったリスクを考えるとタワーマンションにはちょっと手が出せない。

 

タワーマンションのデメリット

以上に挙げたデメリットのほか、多くの専門家がタワーマンションのデメリットを指摘している。

たとえば

・販売当初は修繕積立金が安く抑えらえているが、築年数を経るにつれ修繕積立金がどんどん高くなる傾向がある

・投資目的で購入する人(外国人が多い)が多く、マンションの管理組合で意見を集約するのが難しい。だから将来の修繕計画について合意を得るのが難しい

・上層階は揺れが激しく、強風で窓も開けられない

・エレベーターの順番待ちが大変である

・タワーマンションに住むこと自体、精神的にダメージを受ける人も多い

・子どもの成長発達に良い影響を及ぼさない(英国では子どもが住むマンションの高さが制限されている)

など。

これほどいろいろなデメリットが指摘されているのに、タワーマンションを購入する人がいまだに居るのがちょっと不思議だ。

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